「GTA5(グランド・セフト・オートV)を快適に遊ぶには、どのくらいのPCが必要か」。この記事はその疑問に、公式要件と外部ベンチマークをもとにお答えします。結論から言うと、ストーリーモード単体は非常に軽く、多くの人が思っているより安いPCで十分です。ただしGTAオンラインやFiveM(RPサーバー)は事情が違います。同じゲームなのに、遊び方によって必要なPCが変わる——それがGTA5の特徴です。
細かい話は後回しにして、まず答えからお見せします。フルHD・Enhanced版のパフォーマンス設定(レイトレーシング無効)で、当サイトが推奨する構成です(価格は2026年7月時点の概算)。
| 目標fps | 推奨GPU | 合わせるCPU | 自作の概算 | 備考 |
|---|---|---|---|---|
| 60fps | RTX 5060 | Ryzen 5 7500F | 約20.1万円 | ストーリーなら余裕で到達 |
| 144fps | RTX 5070 | Ryzen 7 7800X3D | 約33.5万円 | X3D系CPUが安定の最小防衛線 |
ポイントは、GPUだけ強くしても144fpsは安定しないことです。理由は次章以降で詳しく説明しますが、GTA5はCPU側の余力がものを言うゲームです。
GTA5のストーリーモードは、Rockstar公式の要件を見ても分かるとおり要求が控えめです(Enhanced版の最小要件はGTX 1630クラス)。ところが同じゲームでも、GTAオンラインの混雑ロビーやFiveM(有志運営のRPサーバー)になると話が変わります。プレイヤーやNPC、車両が密集するシーンではCPU側の処理が急増し、GPUがまだ余力を残しているのにfpsが伸び悩む場面が頻発します。
これを裏付ける指標として、GPU使用率(GPUがどれだけ働いているか)の変動幅が最大56%に達するという情報があります。GPU使用率が大きく上下するのは「GPUではなくCPUが足を引っ張っている」ことのサインです。ストーリーを1人でのんびり遊ぶだけならGPU中心の判断で問題ありませんが、オンラインやFiveMを主戦場にするなら、CPUの余力を優先するのが正解です。
GTA5で144fpsを安定させる話には、もうひとつ癖があります。RAGEエンジン(GTA5の描画エンジン)には、オーディオ処理まわりの負荷が原因とみられるフレームレートのスタッター(一瞬のカクつき)が、約140fpsを超えたあたりから発生するという報告があります。これは非力なCPUに限った話ではなく、現行最上位クラスのCPUでも起こりうるとされている点が厄介です。
そのため当サイトでは、144fpsを「平均値だけ届けばOK」ではなく「実戦で安定して割らない」ラインとして、キャッシュ容量に優れるX3D系CPU(Ryzen 7 7800X3D以上)を144fps帯の最小構成として位置づけています。非X3DのCPUでも平均フレームレート自体は144に届くことがありますが、混雑したロビーでの落ち込みや前述のスタッターに対する余力という点で、X3D系のほうが安心です。
「240Hzモニターを持っているのでGTA5でも240fpsを出したい」というご要望はもっともです。ただ正直にお伝えすると、Enhanced版には内部的なフレームレートの上限が存在し、どんなに強いGPUを積んでも240fpsには届きません。
GTA5は発売翌日のパッチで表向きの120fps上限こそ撤廃されましたが、オーディオ処理と連動したフレームリミッタ構造が内部に残っており、実質的な上限は163fps付近に張り付く挙動が確認されています。上位GPU構成でまとめても、収束する数値はおおむね160〜188fpsの範囲内です(コミュニティによる上限解除mod自体が、この制限の存在を裏付けています)。
つまりGPUをどれだけ強化しても、240fps以上は「出ないものは出ない」というのが当サイトの結論です。誤魔化さずお伝えするのが、当サイトの方針です。
「自作とBTO、どちらが得か」は目標fpsによって答えが変わります。
| 構成 | CPU / GPU | 価格 |
|---|---|---|
| 自作 | Ryzen 5 7500F / RTX 5060 | 約20.1万円 |
| BTO: フロンティア FRGHLB550 | Ryzen 7 5700X / RTX 5060 | ¥199,800 |
| BTO: ドスパラ GALLERIA | Ryzen 7 5700X / RTX 5060 | ¥204,980 |
差額は約4万〜6万円です。ストーリー中心で遊ぶなら、組み立て不要・保証付きのBTOで十分でしょう。
| 構成 | CPU / GPU | 価格 |
|---|---|---|
| 自作 | Ryzen 7 7800X3D / RTX 5070 | 約33.5万円 |
| BTO: フロンティア FRGPLMB650B | Ryzen 7 7800X3D / RTX 5070 | ¥319,800 |
| BTO: パソコン工房 | Core i5-14400F / RTX 5070 | ¥329,800 |
パソコン工房の構成はGPUこそ同じRTX 5070ですが、CPUがX3D系ではないCore i5-14400Fです。ストーリー中心なら問題ありませんが、GTAオンライン・FiveMの混雑ロビーで144fpsを安定させたいなら、X3D搭載のフロンティア FRGPLMB650B(自作案と同じRyzen 7 7800X3D)を選ぶ方が確実です。しかも約1万円安く、メモリも32GB(パソコン工房は16GB)なので、この用途では選ばない理由が見当たりません。ただしフロンティアは受注生産のため、届くまでに数日から数週間かかります。すぐ手元に欲しい場合は在庫のある機種を選んでください。
各BTOの最新価格や在庫は変動します。購入前に必ずリンク先で現在価格をご確認ください。
PC版GTA5には「Legacy版」と「Enhanced版」の2つが存在します。本記事の判定はすべてEnhanced版(2025年3月リリース)を基準にしています。旧Legacy版には「高いフレームレートで遊ぶと車の挙動が変わってしまう」という、物理演算がフレームレートに依存する有名な不具合がありましたが、これはEnhanced版で修正済みです。ネット上のレビューや実測情報にはLegacy版時代の古いデータが混在していることがあるため、参考にする際は版の違いにご注意ください。
あなたの予算と遊び方(ストーリー中心か、オンライン/FiveM中心か)から、具体的にどの構成が必要かは、FrameSpecのツールで逆算できます。
→ GTA5を予算から逆算してみる